翻訳のコツ

外国の企業と商取引をする中で、取り扱う商材や部材、サービスについての翻訳をする場面が多々あるかと思います。

一概に翻訳といっても、商品と一緒にお客様の手元に届く「取扱説明書」や「仕様書」などの重要な書類の技術翻訳から、社内の他部署への連絡事項などラフなものまで多岐にわたりますが、慣れているはずの言語においても翻訳の難しさに直面することがあります。

そのような時に思い出していただきたいのが、「品詞にとらわれない」ということです。

たとえば、Anna’s specialty is cookingという文があります。
これを、「アンナの専門(得意分野)は料理です」とも訳せますが、「アンナは料理が専門(得意)です」とも訳せますね。

また、Tokyo is one of the biggest city in the world where has a population of over ten millionという文があります。
「東京は世界でも最も大きな都市で、1千万以上の人口がいます」とも訳せますが、「東京は1千万以上の人口を有する世界有数の大都市です」とも訳せます。

では、the washer also plays a role in stabilizing fitting surfaceという文はどうでしょうか。
これを、「ワッシャは締結座面の安定において作用します」とも訳せますが、「ワッシャには締結座面を安定させる役割もあります」とも訳せますね。

原文の意図を汲み取りつつ、正確かつ自然な文章で読み手に伝えるのは難しいものです。翻訳の勉強にはもちろん言語を学ぶことも必要ですが、読書をする癖をつけることも有効です。読書を通じて、言語の豊かな表現や正しい語彙を学ぶことができます。

この記事が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。